医療費控除 確定申告 申告書A(第一表)の書き方と注意点

確定申告で届け出る医療費控除「申告書A」(第一表)の書き方について、記入ミスと記入漏れの多い三箇所を中心に、注意点を含めて分かりやすく解説します。

記入ミスと記入漏れの多い箇所は、◇収入金額等と所得金額 ◇所得から差し引かれる金額 ◇還付される税金の受取場所――の三箇所です。

それでは順を追って説明していきます。

確定申告書A(第一表)

確定申告書Aは、「第二表」を先に書いてから「第一表」を書いたほうがスムーズに作成できます。確定申告書A(第二表)の書き方については、当ブログでも解説していますので、よろしければご参照ください。

医療費控除 申告書A(第二表)の書き方と注意点

申告書A(第一表)の書き方

確定申告書A(第一表)を作成するさいには、「源泉徴収票」「医療費の明細書」が必要になりますので、用意しておいてください。還付金を振り込んでもらう口座番号を記入する欄もありますので、申告書本人名義の預金通帳なども必要です。

確定申告書A(第一表)で記入ミス・記入漏れが多いのは次の三箇所です。

【記入ミスに注意!】 収入金額等と所得金額

確定申告書A(第一表)収入金額等と所得金額


・ 収入金額等の給与欄には源泉徴収票の「支払金額」を記入
・ 所得金額の給与欄には源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を記入

この二箇所は書き間違える人が多いので注意してください。

【記入漏れに注意!】 所得から差し引かれる金額

確定申告書A(第一表)所得から差し引かれる金額


所得から差し引かれる金額欄は、年末調整と同じ場合は、(6)社会保険料控除~(15)基礎控除までの欄は記入する必要はありません。(16)「(6)から(15)までの計」には、源泉徴収票の「所得控除の額の合計額」の金額を転記します。

(18)医療費控除欄には、医療費の明細書の「医療費控除額(G)」の金額を転記して、(16)と(18)の合計金額を「(20)合計」に記入します。

【記入ミスに注意!】 還付される税金の受取場所

確定申告書A(第一表)還付される税金の受取場所


還付される税金の受取場所欄には、還付金を振り込んでもらう口座などの情報を記入しますが、必ず申告者本人名義の口座番号などを書いてください。同居している家族であっても奥さんやご主人の名義では受け付けてもらえません。

添付書類台紙について

添付書類台紙

源泉徴収票は所定の「添付書類台紙」に貼り付けて、確定申告のときに医療費控除の必要書類といっしょに税務署に提出します。

「添付書類台紙」は、税務署に行けば「医療費控除の必要要書類セット」などといっしょに置いてあります。添付書類台紙は、確定申告書Aといっしょに国税庁のホームページからダウンロードもできます。

添付書類台紙 ダウンロード 【国税局】

今回は、医療費控除の「申告書A(第一表)」の書き方で、記入ミスや記入漏れが多い箇所を中心に説明しました。

記入例については国税庁の「 医療費控除を受ける方の記載例 」をご参照ください。

申告書や医療費の明細書などは手順に従って記入していけば、はじめて確定申告を行なう方でもそんなに難しい箇所はありません。

源泉徴収票などから数字を転記するときに数字を間違えたり、合計額を電卓などで計算するときに計算間違いをするケースは多いので、「数字の転記ミス」と「計算間違い」の二つはとくに注意してください。